第12回 京都府がん対策推進協議会報告

日時:平成29年3月24日(金)14:00~16:00

場所:京都ガーデンパレス 鞍馬

 

平成25年に策定された京都府がん対策推進計画が来年で切れるため、H29年度が見直しの時期になります。

 

現在、国のがん対策推進協議会でも第3期がん対策推進計画が議論されており、国の計画に基づいて京都府でも見直す事になります。保健医療計画も同時に見直され、今回はH30年からの6年計画となります。

 

協議会の委員は予防、啓発、検診、医療機関、関係団体、教育、地域など24名で、患者・家族代表として、京都府がん連協、きょうとたんぽぽの会、レモンタイム、CJ大阪事務所の4団体が出席しました。

 

会長は前期から引き続いて京都府特別参与、元京都府立医大学長で消化器外科の山岸久一先生が選任されました。

 

次いで事務局より、がん登録部会開催結果、がん対策基本法改正に伴う京都府がん対策推進条例の改正、国の動向について報告がありました。

 

国の動向では、がん対策推進協議会全体を通じた意見が資料として出されました。

また、現在議論となっている厚労省の受動喫煙防止対策の強化についての健康増進法改正案(3月1日版)の詳細が資料として添付され、説明がありました。

 

次に、京都府がん対策推進計画の進捗状況について事務局より主に新規事業などの大まかな説明があり、この取組状況について委員の活発な意見交換がありました。

 

計画は全体目標、予防、早期発見、医療体制の整備・充実、相談支援及び情報提供からなりますが、主に議論になったのは、タバコ対策、就労支援、がん総合相談支援センターなどでした。

 

もう少し取り組みの評価方法、評価基準、目標達成に計画がどの程度寄与したのか、目標設定が正しかったのかなどの基本的な問題が議論されるかと思っていたのですが、個別の問題の議論になったのは意外でした。

 

タバコ対策について、私から施策目標に対する評価は誰がどのような基準で行っているのかを質問しました。例えば、喫煙率はH29の施策目標が14%になっているが、H28.3.31時点で18.5%、今年度末はH28年国民生活基礎調査実績とあるが、数値目標は達成可能なのかB評価(順調に進捗)であるのはどうしてかということです。

事務局からは喫煙率は低下傾向なので順調と判断できるという事でした。それでは達成できない数値目標っていったい何なの?という事になります。

 

また、医療機関の敷地内禁煙、医療関係者の喫煙問題についてまず取り組むべきとの意見が多数出ました。

タバコフリー京都の安田理事長から、今年度の活動についての報告と現在議論のある受動喫煙防止対策強化に対して、京都府が分煙のシールをJTに貼らせていることや、全国生活衛生同業組合中央会が厚労省案に反対している事で受動喫煙対策についての京都府の計画は評価が下がるのではないかと述べられました。

 

私から受動喫煙防止対策の強化は喫緊の課題であるので、是非厚労省を応援してほしいと述べたところ、山岸会長より京都府がん対策推進協議会としてアピールしたいとの提案があり、全会一致で決まりました。具体的なことは京都府がするのでどうなるかわかりませんが。

 

またがん患者の就労問題が議論になりましたが、主に「ハローワークの専門相談員を配置し、がん拠点病院と連携したがん患者に対する就職支援モデル事業」についての議論で各相談支援センターが就労を希望するがん経験者をハローワークの相談員に紹介するというものです。

このような事業があったのを不勉強で知りませんでした。後で、京都市立病院長の森本先生が、がんになっても働き続けられることが重要なので、がんになっても働き続けられるような診療体制を作っていきたいと考えていると述べられたことが印象に残りました。つまり再就職よりも働き続ける事の方が優先課題ではないかと思いました。

 

ピアサポ養成講座については、京都府と共催で2013年度から実施しているが、H29.3.31時点の181人はのべの人数で、すべて受講した人は年間10~15名程度と思われるので200人の数値目標には程遠いこと、より充実した講座にする必要、そして養成したピアサポーターが活動できる場の確保の必要性について述べました。

他の委員からもフォローアップ研修が必要であると意見も出ました。

 

これに対し山岸会長から総合相談支援センターにピアサポーターを登録してはどうかという提案がありました。同じがんでないとピアサポートが出来ないかという事には疑問もありますが、総合相談支援センターの機能の拡充、広報の必要性については一致した意見であったと思います。

 

その他に高額抗がん剤の問題も議論されました。

 

最後に、H29年度府予算の説明と今後のスケジュールについて事務局より説明がありました。

8月までに分野別施策についての議論をし、10月までに計画骨子案を作成するということです。おそらく月1回の開催になるかと思います。

 

                               報告:栗岡

 

第7回 京都府がん対策推進協議会報告

第7回 京都府がん対策推進協議会報告

と き:平成24年11月12日(月) 15:00~17:00
ところ:京都ガーデンパレス 祇園の間

1.あいさつ
山口部長:今回7回目の協議会である。修正した京都府がん対策推進計画案に基づき議論をお願いしたい。その案を12月の定例府議会に報告し、パブリックコメントにかける。そして2月に最終案を策定する。実効性ある、実りのある計画を作りたいと考えているのでよろしく審議をお願いする。
2.協議事項
京都府がん対策推進計画(改定案)について、前回同様4つの分野別施策及び目標について議論された。
(1)がん予防
がんの教育・普及啓発については、「がんの教育や一般府民に対する普及啓発の強化・環境整備のための拠点を整備し」という文が加えられた。また、施策目標として小・中・高等学校におけるがん教育の実施数の目標値を平成29年度に200校とした。
たばこ対策は、防煙(未成年者の喫煙防止)、禁煙支援、受動喫煙防止の3項目に分けて記載されている。防煙では、「イベントの開催や大学への啓発媒体の配布など」が加えられた。また府は、「教育機関において防煙教育が充実されるよう働きかけるとともに、広く医療関係者に協力を求めるなど、防煙教育を推進する」とされているが、働きかけるとか協力を求めるなど具体性に乏しく、関係者の調整、研修、教材の確保、資材の提供などより具体的に記載すべきと意見を述べた。また、施策の方向に「コンビニエンスストア等における」年齢確認の徹底が追記された。施策目標では、小・中・高等学校における防煙教育実施数の目標値が、がんの教育・普及啓発と同じ平成29年度で200校とされた。数字の根拠を問うと200というのはおおよそ府内中学校数であるとの回答があった。栗岡は目標とするからには、少なくとも中学校は全て実施すべきであるし、小・高等学校も合わせると目標値が低すぎると述べた。最後に千葉委員からもタバコ教育に関しては全学校で実施するのが当然という意見があった。改めて未成年者喫煙率ゼロという目標が挙げられたが、どのようにして目標を達成するのかというプロセスがより重要である。
 禁煙支援については、「京都府がん医療戦略会議を通じてがん拠点病院等に対し、禁煙治療の実施を働きかけるなど医療機関の禁煙治療の実施を推進する」との一文が追記された。がん拠点病院等の禁煙治療実施率の目標値100%を平成26年度としたのは、患者等へ周知のための準備期間が必要との理由が述べられた。栗岡は禁煙支援にはマンパワーが必要で、医師、看護師等禁煙支援者に対する研修を行うべきと述べた。また、禁煙外来実施医療機関の目標達成にはぜひ京都府医師会への協力を求めるよう記載して欲しいと安田委員より要望があった。
受動喫煙防止に関しては、栗岡は教育機関が目標項目の対象に挙げられていないのはおかしいのではと述べた。また、タバコ対策全般にわたる啓発活動を、5月31日の世界禁煙デーに合わせて京都府が中心になって実施するように要望した。安田委員より受動喫煙防止条例について記載をするように強く要望があった。また、たばこ部会が7月以降開かれず、京都府のタバコ対策が及び腰であることが指摘された。
 (2)がんの早期発見
 がん検診では、冨士原委員より検診方法の見直し、という観点はないのかという質問があったが、京都府からは国の検診方法の見直しが進行中であり、現状では現行の検診を進めるとの回答があった。ただし、見直し結果によっては検診方法についても柔軟に対応するとのことである。
(3)がん医療体制の整備・充実
 緩和ケア提供体制の整備では、施策の方向として「府内における緩和ケアチーム、緩和ケア外来等の状況を把握するとともに、病院への働きかけ等を通じ、その設置を推進する」という文章が加えられた。緩和ケアの人材育成・確保の施策目標では、医療用麻薬の処方を行っている診療所数の代わりに末期のがん患者に対して在宅医療を提供する医療機関数を目標値とした。
その他、病理医の不足問題についても記載すべきとの意見があった。地域連携パスについては運用されているものの、一部に偏在している現状が指摘された。
(4)相談支援及び情報提供
施策の方向の「がんの病態や治療法、医療機関の特長、生活に関する情報等幅広い情報収集・提供の仕組み」が中央情報センターを想定していることを再度確認した。山岸会長からも中央情報センターの設置について改めて強調された。「相談支援センターに配置されている職種・人員を充実させるとともに」が追記され、相談支援センターに4職種以上の職種を配置している拠点病院等の割合を目標項目に設定し、職種・人員の充実の内容をより明確化させたと説明があった。総合的な相談体制の説明として、具体的なイメージ「がんの病態や治療法、医療機関やがん患者等の療養生活上の悩みなどに対する」が加えられた。
患者団体・患者サロン・遺族会の活動に協力するとともに、「ピアカウンセラーを養成するなど」という一言が加えられた。目標にも、ピアカウンセラー養成研修修了者数が平成29年度に200人という具体的数字が掲げられた。栗岡はピアカウンセラーという言葉が使用されているが、ピアサポーターとの異同、一般的に用いられている用語かという質問をした。治療後におけるかかりつけ医の役割の重要性と、負担についての議論があった。また、患者団体から患者会の維持運営が困難なため府の支援を要望する声があった。
なお、計画が策定された後の周知徹底の方法、進捗状況のチェックをどのくらいの頻度で行うかも議論すべきとの意見があった。
次回は、パブリックコメントを踏まえて、2月に最終案を策定する協議会が開催される。

第6回京都府がん対策推進協議会報告

第6回 京都府がん対策推進協議会報告

と き:平成24年10月19日(金) 15:00~17:00
ところ:京都ガーデンパレス 祇園の間

1.あいさつ
横田医療専門監:今回6回目の協議会である。本協議会はこれから5年間の京都府のがん対策の計画を策定するのが目的である。今回、京都府がん対策推進計画案をまとめた。この案の特に一次予防、二次予防、がん診療体制、情報提供について各委員からのご意見を頂き、内容のある、実現性のある案を策定したい。

2.協議事項
京都府がん対策推進計画(案)について、4つの分野別施策及び目標について議論された。

分野別施策及び目標は以下の4分野である。
(1)がん予防
(2)がんの早期発見
(3)がん医療体制の整備・充実
(4)相談支援及び情報提供
 それぞれの分野について、さらに小項目ごとに分野別目標、施策の方向、施策目標が掲げられ、それぞれの現状、課題、施策の方向が詳述され、最後に施策目標が数値目標を含め記載されている。

(1)がん予防
 分野の内訳は、がんの教育・普及啓発、たばこ対策、持続感染、食生活・生活習慣である。
 がんの教育・普及啓発については、施策の方向として教育機関における教育の充実と企業・職域保健関係者と連携した知識の普及が挙げられ、施策目標は中学、高校に教材配布と従業員向けセミナー開催企業数400としている。教材配布に関しては委員から副読本の内容およびどのように利用するかについて質問があった。そもそも教材配布を施策目標にすること自体に疑問がある。
 たばこ対策は、施策の方向を防煙、禁煙支援、受動喫煙防止の3つに分けてそれぞれ学校での防煙教育が行いやすい環境づくり、禁煙相談・治療体制の充実、禁煙施設情報紹介と公的機関の受動喫煙対策の推進が挙げられている。施策目標では、防煙独自の目標が示されず、未成年者喫煙率ゼロという目標も挙げられていない。各委員より防煙独自の施策目標を挙げるべきであり、地域の医師、保健師、薬剤師などが防煙教育に関与すべきこと、教員自身への教育、教育の場の禁煙、コンビニでのタバコ入手に対する対策を立てることなどを目標とすべきという意見が述べられた。
 禁煙支援については、喫煙者の禁煙支援、禁煙治療の充実が課題として挙げられているが、安田委員から禁煙保険治療ができない20歳前後の若年喫煙者に対する禁煙支援のために鳥取や群馬のように行政が補助するよう提案された。禁煙外来実施医療機関を29年度に460施設にするという目標の根拠については人口当たり広島県レベルの禁煙治療機関数を目標にしたと説明があった。栗岡から病院、診療所別の目標値も設定すべきと述べた。また、がん拠点病院等の禁煙治療実施率を26年度に100%としているが、直ちに実施すべきものであると述べた。
 受動喫煙防止については、安田委員から受動喫煙防止のためには条例制定が最も効果的であり、条例制定という文言をいれるべきと述べられた。喫煙率の目標について算定根拠を質問したところ、22年度の喫煙率が17.7%で、京都ではやめたい人の割合が31%であるので、34年度には12%となる。そこから29年度には14%という数字が算出したとの説明があった。栗岡から受動喫煙の機会を有する者の割合が行政機関において29年度で8%としてあるが、教育機関はどうなのか、5年後の29年度でなお8%の行政機関で受動喫煙をさせるのは問題ではないのかと指摘した。
 感染によるがん予防についてはワクチンについての具体的施策目標はなく、食生活、運動習慣については具体的数値は挙げられているが根拠が不明である。
(2)がんの早期発見
 がんの早期発見は、受診率向上のための啓発と環境整備と精度管理に分けられている。施策の方向としては、医療従事者や職域保健関係者と連携した受診勧奨、土日、夜間検診、セット検診、広域化を行うとしている。検診の目的はがん死亡を減らすことであり、単にがんが発見されればよいわけでなく、検診受診率だけでなく、がん発見率も目標とすべきという意見があった。婦人団体の委員から、腫瘍マーカーによるがんの早期発見ができないのかという質問があったが、がん検診に対する一般の人の理解の程度が改めて話題になり、教育、啓発の必要性が再確認された。
(3)がん医療体制の整備・充実
 この分野は、手術放射線化学療法(提供体制の強化、従事者養成)、緩和ケア(専門的な緩和ケア提供体制、人材育成・確保、病棟整備)、在宅医療、連携体制、小児がん、その他に分けられる。手術放射線化学療法では均てん化と集約化、ネットワークが課題であり、施策目標としてもチームの設置とネットワークの構築が挙げられている。緩和ケアについては緩和ケアチームの取り扱い患者数。緩和ケアチームを有する病院数、緩和ケア病棟数などの具体的数値が挙げられている。医療用麻薬の処方を行っている診療所数については目標値に設定するのは如何かと疑義が呈された。在宅医療についても、在宅緩和ケアがまだまだ一般に理解されていないとの意見があった。
(4)相談支援及び情報提供
 本分野は、相談支援・情報提供体制充実、就労支援とがん登録に分けられている。施策の方向で相談支援・情報提供体制の充実、就労支援を診断後治療開始前、治療中、治療後に分けている。がんの病態や治療法、医療機関の特長、生活に関する情報等幅広い情報提供の枠組みを整備するとしていて、中央情報センターを想定しているが、施策目標にはセンターの記載はない。計画(案)の中に、「中央情報センター設置」の言葉がないので具体性を表すため記載してほしい旨の意見があり、府として検討する旨の回答があった。相談支援センターの配置人数、職種の充実、相談・情報提供の枠組みの整備についても具体性に乏しい。また、相談支援および情報提供の施策目標の中に評価が難しい表現があり、具体的な数字を記載してほしい。治療中の項では、患者会・サロン・遺族会等のピアサポートやがん患者の療養を支える団体を支援するとあるが、それに対応する施策目標がない。三木委員が相談支援センターにがんサーバイバーも参加できるようにしてほしいと述べられた。
次回は、11月12日(月)にいよいよ京都府がん対策推進計画案が策定される予定である。

第5回京都府がん対策推進協議会報告

第5回 京都府がん対策推進協議会報告

と き:平成24年9月7日(金) 15:00~17:00
ところ:ホテルルビノ京都堀川 加茂の間

1.あいさつ
山口健康福祉部長:4回にわたり議論いただいた結果を踏まえ、京都府がん対策推進計画骨子案をまとめた。この骨子案に基づき各委員からのご意見を賜わりたい。これからの京都府のがん対策の計画を策定するという重要な会議であると位置づけている。

2.協議事項
京都府がん対策推進計画骨子案について、事務局より説明があった。計画の構成案は以下のとおり、6項目からなっているが、今回の協議会では4の分野別施策及び目標の分野のそれぞれについて議論された。
構成案
1 計画策定の趣旨
2 京都府のがんの現状
3 全体目標……国のがん対策推進基本計画の目標を踏襲している
  ・がん死亡者20%減 ⇒ 75歳未満年齢調整したデータを想定
  ・患者・家族の苦痛軽減・療養生活の質向上
  ・がんになっても安心な社会
4 分野別施策及び目標
5 計画の推進
6 用語集

分野別施策及び目標は以下の4分野である。
(1)がん予防
(2)がんの早期発見
(3)がん医療体制の整備・充実
(4)相談支援及び情報提供
それぞれの分野について、さらに分野を細分化し、現状、課題、施策の方向、主な目標・指標について記載されている。ただし、目標・指標については現在の案では非常に抽象的な目標が述べられているだけである。栗岡は、目標は、具体的な数値目標を挙げるべきであり、その目標を達成するための中期目標(アクションプラン)が必要である。アクションプランは評価可能でかつ実行可能なものでなければならない、ということをコメントした。

(1)がん予防
分野の内訳は、がんの教育・普及啓発、喫煙、持続感染、食生活・生活習慣であり、このうち肝炎対策は京都府医療審議会で内容検討中のため、また食生活・生活習慣はきょうと健康長寿推進府民会議で検討中のため、次回の案を提出予定である。
この分野では、主にタバコ対策について防煙、禁煙支援、受動喫煙防止の3つの対策を立てて、現状、課題、施策の方向が述べられている。防煙については啓発、健康出前教育、そして京都禁煙推進研究会タバコフリーキャラバンが行っている防煙教育を普及支援するために、学校で防煙教育が行いやすい環境づくりと教員への教育を行うとしている。安田委員がNPOの秋の防煙教室予定の一覧を回覧しつつ、わずかの人数のボランティアが、大変な労力を払いながら防煙教育を支えていることを述べられ、防煙教育をより拡充するのであればマンパワー、予算の確保が必要であると強調された。私病協の冨士原委員からは、学校医が防煙教育に関わるべきであり、教師に対する教育も必要であると述べられた。栗岡からは京都市の中学校では既に72校中44校で防煙教育が行われている。これを小・中・高校などに広げるには行政による予算措置、マンパワーの確保が必須であることを述べた。オブザーバ参加の京都市中西課長が、防煙教育実施100%を目指しているが、日程調整が難しく、学校医や4師会、養護教諭が関われるような体制づくりを考えていると述べられた。
 禁煙支援については、喫煙者の禁煙支援、禁煙治療の充実が課題として挙げられているが、安田委員から京都府は禁煙保険治療可能の医療機関の割合が全国で最下位であることを示され、禁煙支援は医療者の基礎技術であり、医師、歯科医師、看護師、薬剤師らを対象に少なくとも年一回は生涯教育講習の受講を義務付けるなどの提言があった。また、鳥取や群馬では禁煙支援に行政が補助をしていることを紹介された。栗岡からは、京都府の禁煙保険治療可能の医療機関数が9月現在283施設で都道府県ボトムワンあること、特にがん拠点病院等20施設の中で、禁煙治療を行っていない施設が9施設もあるのは問題であり、直ちに改善すべきである、少なくとも全病院で禁煙治療が可能となることを目標とすべきと述べた。
 受動喫煙防止については、施策の方向として公的機関における受動喫煙対策の推進、憲章徹底のため、実態調査や啓発、禁煙施設情報紹介が挙げられている。安田委員から受動喫煙防止のためには条例制定が最も効果的であり、憲章は条例制定へのワンステップであると述べられた。栗岡からは、公的機関といっても役所や小中高校、大学、専門学校、医療機関など様々であり目標も敷地内禁煙か、建物内禁煙か異なる可能性があり具体的に検討する必要があると述べた。また、8月に文科省が公表した「学校における受動喫煙防止対策実施状況調査について」を紹介し、ほとんどの都道府県教育委員会が敷地内禁煙を求めているのに対して、3府県は建物内禁煙または分煙を求めている。その3府県の1つが京都府で、あとはタバコ王国の熊本と長野である、こんなことでよいのかと訴えた。
 その他PTA会の委員から、タバコを手に入れさせないようにする施策の必要性が述べられた。
 千葉委員より胃がんの原因であるピロリ菌については、1年以内に胃炎で保険適用になる可能性があるので京都府として、独自の対策を打ち出しても良いのではという意見があった。また、食生活についての施策は慎重に対処すべきと述べられた。
(2)がんの早期発見
 がんの早期発見は、受診率向上のための啓発と環境整備と精度管理が課題である。施策の方向としては、特に企業・職域保険関係者との連携・支援、土日、夜間検診、セット検診、広域化を行うとしている。そして受診者や事業主側にとって受診の動機付けとなるような施策の必要性が論点である。検診の目的はがん死亡を減らすことであり、単にがんが発見されればよいわけでなく、常にコストパフォーマンスを考える必要がある。複数の委員から、胃集検の問題点が指摘された。専門家は胃透視による検診は意味がないと考えている。また、胃透視による放射線被曝も決して無視することはできない。国では胃透視が推奨されているが、京都は京都方式の検診を行っても良いのでは、例えば、ペプシノーゲン法を京都は推奨してもよいのでは、という意見もあった。また、リスク別の検診も考慮すべきと述べられた。これらの意見に対しては、予防医学センターの委員より臓器ごとに有効な検診を打ち出すと共に、現在の検診の受診率100%を目指すべきとの反論があった。
(3)がん医療体制の整備・充実
 この分野は、手術放射線化学療法(提供体制の強化、従事者養成)、緩和ケア(専門的な緩和ケア提供体制、人材育成・確保、病棟整備)、在宅医療、連携体制、小児がん、その他に分けられる。手術放射線化学療法では均てん化と集約化、ネットワークが課題であり、拠点病院等以外の施設や開業医についてそれぞれの特徴を生かしたネット-ワーク化を施策の方向としている。緩和ケアについても連携の推進が強調されている。また、府立医大に緩和ケア病棟が整備されるが、その支援を行うとしている。
在宅医療についても、地域資源を把握して医療マップを作り、情報共有するとしている。いずれの分野でも連携がキーワードとなっている。
(4)相談支援及び情報提供
本分野は、相談支援、情報提供体制、がん患者の就労、がんの教育・普及啓発、がん登録に分けられている。施策の方向として、診断後治療開始前、治療中、治療後に分けて、がん診療連携拠点病院等以外の医療機関の特長も把握し、医療マップとして提供するとしている。また、幅広い相談・情報提供の枠組みの整備として、中央情報センターが想定されている。治療中では、患者会・サロン・遺族会等のピアカウンセリングを普及・支援するとしている。治療後は、がん患者の社会復帰に向けた就労支援等に関する関係機関の連携強化の施策を行う。栗岡から、相談支援と情報提供の要となる中央情報センターの整備を要望した。また、ピアカウンセリングの普及支援を府の施策として、予算化し推進してほしいと要望した。グリーフケアは病院と遺族会が連携して対応してはという意見があった。
次回は、10月19日(金)に計画案(全体版)の議論の予定である。

第4回京都府がん対策推進協議会報告

第4回 京都府がん対策推進協議会報告

平成24年7月30日 14:00~16:00
御所西京都平安ホテル 朱雀の間

1.あいさつ
山口健康福祉部長 がん対策推進基本計画が閣議決定され、議会でもがん対策に対する質問があり、がんに対する関心が高まっている。先般、新聞報道にて厚生労働省研究班の報告で京都が「がん対策推進が懸念される」府県として名前が挙がっていたが、京都の対策がそれほど遅れているとは認識していない。今後も協議会でご審議頂き、がん対策の内容を充実させ、実行可能な施策を実施していきたい。

2.協議事項
情報提供・支援分野について事務局より現状施策、国計画の概要、これまでの関連意見、論点について説明。

(1)相談支援体制・情報提供の充実
現状施策
相談支援体制としては、拠点・連携・推進20病院で、がん支援相談センターを設置し、相談員の研修を支援している。府立医大の相談支援センターには臨床心理士を配置している。拠点病院等に対し、患者同士のサロン活動への協力を要請。場所提供、勉強会の開催、患者会のサロン世話人養成講座への後援など協力している。
がんに関する情報提供については、インターネットによる情報提供として、・京都健康医療よろずネット、・京都府がん情報ネット・、国立がん研究センターホームページなど、また冊子等による情報提供として、国立がん研究センターの「がんになったら手に取るガイド」:など。なお、京都府がん対策推進府民会議情報提供充実対策部会で地域の療養情報京都府版を作成中である。
国の施策
○相談支援センターの人員確保t院内・院外への広報、相談支援センター間の情報共有や協力体制の構築、相談者からのフィードバック、院内診療科との連携(特に精神心理的支援について)、○ピアサポートの充実(研修など)、○希少がんや全国の医療機関の状況についての情報提供、○学会、医療機関、患者団体との連携、○がん教育の在り方を検討、実施(5年以内)、試行的取組や副読本の作成、民間団体の教育活動を支援、○検診や緩和ケアなどの普及啓発、○就労に関するニーズや課題を明らかにする(3年以内)、治療と職業生活の両立支援の仕組みについて検討、試行的取組が課題として挙げられている。
論点
○相談体制の今後の方向性について
○情報提供の今後の方向性について
○がん教育のあり方、取組の方向性について
〇就労支援施策のあり方、取組の方向性について

 協議では、患者の立場から栗岡が相談支援センター、情報提供体制、がん教育について提案した。相談支援センターは全ての拠点・連携・推進病院出設置されているが、相談支援センター間の格差があり、相談内容も患者のニーズと一致しているのか不明である。相談支援センターのレベルの均てん化と情報公開が必要である。がん患者の情報、支援に対するニーズとは何か?それはまずがん患者に役立つ情報であり、患者と医療者、行政では必要な情報が異なる可能性がある。また、情報の洪水の中で、正確でエビデンスに基づいた情報が必要である。また、情報提供の媒体もインターネット、紙媒体、TEL/FAX、TVなどマスメディアなど様々な手段を利用する必要がある。これらの条件を満たすためにはワンストップ対応の中央情報センターが必要である。がん教育に関しては、一部の県ではバイエル、博報堂が協力してすでに中学校でがん教育を実施している。京都でも7月24日大谷中学でがんの教育が実施された。京都府としても学校教育の中にがん教育を位置づけてほしい。
 中央情報センターの提案に対しては、府医師会の森会長、府病協の野口副会長等からも賛同の意見が述べられ、山岸会長からも京都府で情報センターを設置したいとの発言があった。学校教育についても、京都府が課題として上っているので教育委員会と連携、協議して対処したいと述べられた。
 国の推進計画に「健康教育全体の中で「がん」教育をどのようにするべきか検討する。地域性を踏まえて、がん患者とその家族、がんの経験者、がん医療の専門家、教育委員会をはじめとする教育関係者、国、地方公共団体等が協力して、対象者ごとに指導内容・方法を工夫した「がん」教育の試行的取組や副読本の作成を進めていく。」とあるように、患者家族やがん経験者も子供たちの教育に関わっていく必要がある。

その他の意見として、
森会長からは、インターネットなど情報格差が存在するが、がんに関する様々な問題を相談する身近な存在としてかかりつけ医の存在意義がある。病院と地域・在宅との連携のためにもかかりつけ医の役割は重要であると述べられた。
野口委員からは、中央情報センターのほかにも患者の遺族のグリーフケアの場所があるとよい。宗教者の入った公的な機関が必要であるとの発言があった。
がん患者団体からは、橋本委員(CJN)から小児がん患者の心のケアの重要性が述べられ、小笠原委員(レモンタイム)からは患者サロンの充実が要望された。
小児がんについては闘病期間が長期にわたり、対応医療機関のスムースな移行が難しい、京大、府立医大で小児がんの相談センターを設置してはどうかという意見があった。
栗岡からは、がん医療体制の中に患者会やサロンなどピアサポートを位置づけて、行政として財政的援助も含め支援してほしいと意見を述べた。


(2)がん登録・研究の推進
現状施策
地域がん登録について、全国標準様式を導入し、院内がん登録との整合を図り、登録しやすい環境を整備 拠点・連携・推進病院で院内がん登録を推進している。がん登録件数は増加し、死亡票のみによって登録されたがん患者の比率(DCO割合)も年々減少し、2011年報告書では、基準である25%を割る23.4%になっている。
がん研究については、府立医大、京大等を中心に基礎・臨床分野における研究を進めると共に、厚生労働大臣の定める先進医療に対応している。

国計画の概要
○法的位置づけの検討も含め、効率的な予後調査体制の構築、院内がん登録を実施する医療機関の増加(5年以内)、○地域がん登録の意義、内容について周知、○データの解析、発信。国民、患者、医療従事者、行政、研究者が活用しやすいがん登録を実現、○総合的ながん研究戦略を策定(2年以内)、治療法に対する研究支援、〇関係省庁間、研究者間の連携を促進する体制を整備、などである。

論点
○がん登録の精度向上、活用方策のあり方について
○地方自治体におけるがん研究支援のあり方について

がん登録については地域がん登録と院内がん登録の統一が課題である。個人情報の保護がネックで京都府はがん登録が進まない。
個人情報保護の委員会に頑迷な方がおられるので、山岸会長などが働きかけ、がん登録の意義を理解してもらいたい。
がん登録法制化の動きにあわせて、がん登録を推進すべきである。ウイルス対策をした上でコンピュータ登録システムを作ってほしい。

次回は9月に第5回協議会が開催され、計画骨子案が議論される予定である。

第3回京都府がん対策推進協議会報告

第3回 京都府がん対策推進協議会報告

とき:平成24年6月11日(月)15:00~17:00
ところ:御所西京都平安ホテル 朱雀の間

1 あいさつ
山口保健福祉部長:4月から保健福祉部長に着任した。保健福祉分野の仕事は経験が少ないのでよろしくお願いしたい。今回は医療提供体制分野について検討していただく。

2 報告事項
・がん対策推進基本計画(国計画)の動きについて事務局より説明
 6月8日次期がん対策基本計画が閣議決定された。喫煙率の引き下げの数値目標22年度までに12%が初めて明記された。また、働く世代や小児がん対策の充実が重点目標に盛り込まれた。
・京都府保健医療計画見直しの動きについてスケジュール表を示して説明。
3 協議事項
・京都府がん対策推進計画(医療提供体制分野)について
 がん医療提供体制に係る論点について、(1)医療体制の構築、(2)人材育成、(3)緩和医療・在宅医療体制の充実に分けて事務局より説明があった。
 医療体制の構築では、拠点病院の設備充実、専門医、認定看護師資格取得推進、指定要件に基づく取り組み、高額医療機器の整備、キャンサーボードなどの取り組み、2拠点体制、京都府がん医療戦略推進会議での取り組みなどの現状報告があった。
 医療体制については、主に均てん化と集約化が議論になった。標準治療はどの医療機関でも出来ることが前提。最先端治療機器は集約化が必要か?重粒子線治療装置は関西では兵庫県にしかないが、京都ではどうか?ハード面とソフト面の乖離。機器はあるが専門医や専門看護師がいない。例えば放射線治療機器は入っているが、放射線治療専門医がいないところがある。専門医の養成には時間がかかりタイムラグがある。病院を選択する判断基準を開示する。指定要件も公開することは可能である。がん医療マップを作成する。がん難民をなくす医療対策が必要。などの意見があった。
 患者の立場からは、乳がんや子宮がん手術に伴うリンパ浮腫に対する治療施設が京都にないので他府県に行っている現状がある(レモンタイム)、術中迅速病理検査が出来ない施設があると聞いている(あけぼの会)、がん診療連携病院で治療を受けたが、病診連携が十分でなく適切な治療を受けられなかった例がある(CNJ)などの発言があった。
 がん連協からは、連携拠点病院、連携病院、推進病院の役割、位置づけが患者からは見えにくい。患者はがんと診断されたとき、どこで治療を受けたらよいのか、一旦治療が始まれば、今の治療でよいのか、という疑問を誰に相談してよいかわからない。またがん治療は一般病院ではなく、連携拠点病院で受けたほうが良いのだろうかという疑問を持つ。患者の視点からの病院の情報開示が必要では、と意見を述べた。
 人材育成については、がんプロフェッショナル養成講座や専門研修、放射線療法分野認定看護師養成講座開設、緩和ケア研修会、エンド・オブ・ライフ・ケアの研修会開催、専門医療従事者確保への費用支援などの現状と、専門医療従事者養成、地域医療従事者に対する研修について議論された。
 緩和医療・在宅医療体制の充実については、緩和ケア研修の実施、緩和ケア指導者育成費町の補助、緩和ケア訪問看護研修、府立医大病院などの緩和ケア病棟の整備、在宅医療体制充実のための相談窓口や情報提供、地域連携パス、推進病院の指定、「がんの地域連携を考える会」開催への補助などの現状施策が説明された。
 緩和ケアについては、緩和ケア病床が在宅との関係でどれくらい必要か、病棟と在宅をセットで考える必要性が指摘された。麻薬取扱いについては行政の柔軟な対応と医師への情報提供が要請された。小児がんを在宅で看る必要性についても意見があった。

 特筆すべきは、京都府の山口健康福祉部長が、特に発言を求めて、自身が検診でがんが見つかり、2月にがんの手術を体験したことを打ち明け、患者の立場から意見を述べられたことである。山口氏は医師と患者は対等でないこと、であるからこそ患者と医師の人と人としての信頼関係が大切であることを強調された。カリスマ医師とは知識と経験とネットワークのある医師のことである。2人に1人ががんになるのに検診を受けない人がいる。検診を受けない人にどのようにしたら制度を使ってもらえるかを考えなければならないなどと述べられた。
 第4回は7月に情報提供・支援等に係る計画案議論について開催される予定である。

第2回京都府がん対策推進協議会報告

第2回 京都府がん対策推進協議会報告

とき:平成24年3月26日(月)15:00~17:00
ところ:京都ガーデンパレス 祇園の間

1 あいさつ
浅田保健福祉部長:2月の定例議会で24年度当初予算が可決された。がん対策費は4.6億円である。がん対策府民会議たばこ対策部会で受動喫煙防止憲章が策定され、シンポジウムを開催する。憲章に基づいて府民運動として展開したい。今回はがんの予防、早期発見について検討していただく。

2 報告事項
・平成23年度のがん対策に係る主な取り組みについて事務局より説明。
1 予防
たばこ対策(京都府受動喫煙防止憲章)、子宮頸がん予防ワクチン、肝炎対策
2 早期発見(がん検診)
受診啓発(ピンクリボン、「受診率向上対策部会」設置など)、受診しやすい環境づくり(無料クーポン事業)、受診率、発見率等のデータの分析、従事者育成
3 医療提供体制の充実
医療体制・連携体制の構築(「京都府がん医療戦略推進会議」)、がん診療連携拠点病院等における診療機能の強化(推進病院の指定)、看護師、薬剤師等の養成機会の確保
4 情報提供
相談・情報提供の充実(「情報提供充実部会」設置)、がん登録の精度向上

 受動喫煙防止の取り組みに対して、京丹後市健康長寿福祉部長が、たばこ事業組合からの意見として、タバコは嗜好品であり、「過度の受動喫煙対策」についてはご留意願いたい旨の発言があり、委員からの批判を浴びた。タバコ産業の代弁をするとは、京丹後市の健康対策はどうなっているのだろうか?また、「タバコは個人の嗜好」という発言が事務方よりあり、安田委員より「喫煙は病気である」ということが強調された。
・平成24年度 京都府がん対策等関連予算について説明。
検診受診率の向上等の府民運動展開と医療提供体制の充実を図るとして、約4億7千万円の予算。主なものは子宮頸がん予防ワクチン接種促進事業助成2億5991万円、がん診療拠点病院機能強化に9900万円、府立医大緩和ケア病棟整備に7400万円、がん検診啓発推進に1500万円。タバコ対策は受動喫煙防止対策の推進にわずか100万円。
・がん対策推進基本計画(国計画)の変更案について事務局より説明。
がん対策基本法に基づき策定。平成19年に策定された前基本計画の見直し。
基本方針、重点的に取り組むべき課題(1.放射線療法、化学療法、手術療法の充実、従事者育成、2.がんと診断された時からの緩和ケア、3.がん登録の推進、4.働く世代や小児へのがん対策)、全体目標、分野別施策と個別目標、がん対策を総合的かつ計画的に推進するために必要な事項
(詳細内容は省略)
3 協議事項
・京都府がん対策推進計画(予防・早期発見分野)について事務局より説明
予防について
現状施策、国計画の概要、第1回意見を踏まえての論点として、
○たばこ対策関係の目標値の設定、達成のための措置について
○正しい生活習慣施策の普及に関する施策の位置づけについて
が挙げられた。
早期発見について
現状施策、国計画の概要、第1回意見を踏まえての論点として、
○受診率向上対策の方向性について
○受診率関係の目標値の設定、達成のための措置について
○検診の社会基盤整備について
が挙げられた。

 次いで協議に入り、まず栗岡委員から「がん予防におけるタバコ対策について」の提案が行われた(詳細省略)。他の委員からもタバコは毒物であり、法律で禁ずるべきものとの発言あり。また、一般の人がタバコの中身や国際条約であるFCTCについて全く知らないことが指摘され、啓発の必要性が述べられた。また小児期からの教育の重要性についても指摘された。
 論点では触れられていないHP感染についての言及が必要であるという意見があった。

 がん検診のクーポン事業は効果があるが、がん検診受検者には医療保険から費用を還元してはという意見があった。また、がん検診受診医療機関の拡大で検診を受けやすくするという提案もあった。検診では胃集検や肺がん検診の質の低さ、科学的根拠のあるがん検診といいながら、医学の進歩に追いついていないがん検診の現状が指摘された。がん患者団体からは仲間から亡くなっていく人を経験するにつけても、検診を受けていたらという思いがあると述べられ、より受検しやすい検診について提案があった。

第1回京都府がん対策推進協議会報告

第1回 京都府がん対策推進協議会

とき:平成24年1月20日(金)15:00~17:00
ところ:京都平安ホテル 朱雀の間

会議メンバー
■市町村、検診実施機関
木村好美(京都市保健福祉局保健衛生推進室部長)、佐藤篤彦(予防医学センター診療所長)、堂本光浩(京丹波町保健福祉課長)、中村悦雄(京丹後市健康長寿福祉部長)、
■保健医療関係者
今西美津恵(看護協会第一副会長)、宇野進(薬剤師会副会長)、梶田芳弘(公立南丹病院病院長)、千葉勉(京大がんセンター長)、野口雅滋(京都府病院協会副会長)、冨士原正人(私病協副会長)、森洋一(府医会長)、安岡良介(府歯科医師会副会長)
■がん対策に関連する活動を行うNPO法人、マスコミ代表
東憲彦(府PTA協議会会長)、内田寿恵(市PTA協議会副会長)、有賀美砂(京都新聞社論説委員)、久貝和子(府連合婦人会事務局長)、栗本?子(市地域女性連合会常任委員)、安田雄司(京都禁煙推進研究会副理事長)
■患者・家族代表
小笠原英子(レモンタイム代表)、栗岡成人(がん連協)、橋本真由美(キャンサーネットジャパン)、由井佳子(あけぼの京都支部)
■学識経験者
山岸久一(京都府特別参与)、山田皓子(明治鍼灸国際大看護学部長)

1 あいさつ
浅田保健福祉部長より京都府のがん対策推進計画を審議してもらう場であると挨拶。
会長選出:山岸久一元府立医大学長・京都府特別参与が就任。

2 京都府がん対策推進協議会の趣旨説明
事務局より、本会議は京都府がん対策推進条例に基づく会議であり、平成24年度中にがん対策推進計画を作成することが目的であることを説明。

3 京都府のがん対策の現状について
事務局より平成20年3月に策定された京都府保健医療計画のがん対策部分に係る取組の進捗状況について説明があった。
大目標として75歳未満のがんによる年齢調整死亡率(人口10万人対)89.8(17年)→71.8(24年) 現状値84.8(22年)
その後個々の取り組みについて施策のポイント、成果指標、現状値および京都府の取り組みについて説明
1 予防 主に喫煙対策
2 早期発見(がん検診) がん検診受診率
3 医療提供体制の充実
(1)がん診療提供体制の構築 がん診療拠点病院 京大と府立医大
地域連携パス
(2)専門的治療体制の充実
(3)在宅・緩和医療体制の充実
4 情報提供
(1)相談支援体制・情報提供の充実
(2)がん登録・研究の推進

京都府の施策によって成果が上がっているのか?
京都府としての評価はどうか?

タバコ関係では、
1 予防
施策のポイント
○喫煙が引き起こす健康に対する影響についての正しい情報の提供
○未成年者に対する喫煙防止教育を強化
○成人、特に若い女性の喫煙防止の推進
○公共施設・事務所の禁煙・分煙の推進
○禁煙、節煙希望者が禁煙支援プログラムを受けられる機会を確保
成果指標
○未成年者の喫煙 なくす(24年度)
○成人の喫煙率
 男性32.8%(平成18年度 府民健康栄養調査)・・現状以下(24年度)
 女性7.8%(平成18年度 府民健康栄養調査)・・現状以下(24年度)
現状値
○未成年者の喫煙
 (参考:平成20年度 未成年者の喫煙及び飲酒行動に関する全国調査)
○喫煙率 平成23年度 府民健康栄養調査(実施中)

<現在までの取組>
(正しい情報の提供)
○たばこ対策ホームページの設置による情報提供、啓発(H20~)
○世界禁煙デーに併せた街頭啓発、マスメディアやパンフレット等の媒体を活用した啓発(継続)

(未成年者に対する喫煙防止教育)
○NPO法人京都禁煙推進研究会との連携・協力のもと、府内学校において児童・生徒への体験型防煙教育を実施(継続)
○保健所職員による学校等への健康出前講座の実施(継続)

(女性の喫煙防止対策)
○若年女性向けパンフレットを作成。市町村の母子手帳交付時や府内大学の入学オリエンテーション時などに配布依頼(H19~)
○市町村等の保健師を対象に妊婦等への禁煙指導に係る研修を実施(H23~)

(公共施設・事業所の禁煙・分煙の推進)
○「受動喫煙ゼロポスター」の作成・配布(H19~)
○きょうと健康長寿推進府民会議に受動喫煙防止対策部会を設置。「京都府における受動喫煙防止対策の効果的な推進に関する報告書」をとりまとめ(H21)
○康生労働省 受動喫煙防止対策通知を保健医療関係者,鉄道会社や教育・娯楽施設等の施設管理者に送付し、働きかけ(H21)
○鉄道会社などに対する受動喫煙防止申し入れ(H22~)
○食生活の改善に寄与するメニューを提供する店舗を認定・公表する中で,完全禁煙も認定項目として公表(継続)
○民間のホームページへのリンクを設置し禁煙店の紹介に協力(H21~)
○府民の受動喫煙に対する意識や事業所の受動喫煙防止対策の実態に関する調査実施(H22)
○京都府がん対策推進府民会議に「たばこ対策部会」を設置。条例制定も視野に実効性ある対策を引き続き検討(H23)

(禁煙支援の機会の提供)
○きょうと健康医療よろずネットによる情報提供(H20~)。府ホームページから府医師会ホームページへのリンクを設置し禁煙支援実施医療機関の紹介に協力(H20~)

情報提供関連では、

(1)相談支援体制・情報提供の充実
施策のポイント
★がん患者の視点に立った情報提供・調査研究
1)相談支援体制等の充実
・中核病院におけるセカンドオピニオンの実施や専門相談窓口の充実、患者会等の育成、患者サロンの設置を支援
・がん患者や家族等の悩みや要望を捉え、がん対策に反映させるため、定期に開催する医療審議会等で協議
2)診療情報の公表
・患者の視点に立ったがんの医療情報を府ホームページ「京都健康医療よろずネット」等で提供
・がん診療連携拠点病院等と連携し,講演会、冊子等によるがん予防等の普及啓発の充実、診療拠点病院等の診療体制や治療方法、症例数等など医療情報の提供を促進
成果指標
○がんに係る相談支援センターのある医療圏
2圏域(19年度)・・全圏域(21年度)
○国立がんセンター専門研修の修了者を配置する相談支援センターの割合 37.5%(19年度)・・100%(24年度)
現状値
○がんに係る相談支援センターのある医療圏
全圏域(平成24年1月現在)
○国立がんセンター専門研修の修了者を配置する相談支援センターの割合 78%(24年度)

<現在までの取組>
○全ての拠点病院・連携病院・推進病院(18病院)で、セカンドオピニオンを実施し広報するとともに、がん相談支援センターを設置。
○拠点病院・連携病院等に対し、患者同士のサロン活動への協力を要請。患者会のサロン世話人養成講座への後援など協力(H20~)
○患者・家族の代表に参画を得て、「京都府がん対策検討会議」を設置(H21)。京都府がん対策推進条例の制定を受け、参加団体を拡大して[京都府がん対策推進協議会」を組織(H23)
○「京都健康医療よろずネット]で医療機関の専門医の配置状況や手術件数等を公表(H20)
○患者・家族等から「がん情報モニター」を公募し、意見を伺いながら、がん診療連携拠点病院の情報や、患者サロン、京都府のがん対策の取組状況等を情報提供する「京都府がん情報ネット」を設置(H21)
○がん診療連携拠点病院・連携病院の行う、がんに関する市民公開講座開催経費や情報提供冊子の購入経費等に補助(H19~)
○がん診療連携拠点病院が毎年作成する現況報告書の一部を分かりやすいかたちで編集し「京都府がん情報ネット」で公開(H21)国立がん研究センターが全がん診療連携拠点病院の情報を公開したことにあわせ、同センターのページを紹介(H22~)


4 がん対策推進基本計画(国計画)見直しの状況について
現在検討されている国のがん対策推進基本計画見直し案の特徴について事務局より説明があった。
主な変更・追加項目として、
○重点的に取り組むべき課題
・放射線療法、化学療法に加え、手術療法も重点的に充実
・緩和ケアの開始時期を「治療初期」から「がんと診断された時」に
・働く世代へのがん対策の充実(がん患者の就労を含む社会的な問題)
○全体目標
・がんになっても安心して暮らせる社会の構築
○分野別施策
・在宅医療に加え地域連携を充実
・医薬品・医療機器の早期開発・承認に向けた取組
・小児がん
・がんの教育

5 京都府がん対策推進計画の見直しについて
医療保健計画から独立したがん対策推進計画を策定する。計画期間は平成25~29年度
京都保健医療計画と整合性を図るため、平行して策定する。
今後のスケジュールについて

24年3月~7月
第2回 予防・早期発見に係る計画案議論
第3回 医療提供体制の充実に係る計画案議論
第4回 情報提供・支援等に係る計画案議論
24年8月
第5回 議論のまとめ、京都府がん対策推進計画(案)策定
24年9月
府議会報告
24年10月 
パブリックコメント
24年11月
第6回 パブリックコメントによる修正
24年12月
府議会報告
25年1月
府議会意見を踏まえ修正
25年2月
京都府がん対策推進計画 策定

6 参加者からの意見
それぞれの立場から、意見を述べた。

野口
均てん化とは? DPCを参考に具体的な治療目標を設定する必要。

橋本
一般の人々のがんの理解を深め、偏見をなくす対策。

冨士原
がん拠点病院があるが集約化の問題点もある。オール京都でがん対策を推進してほしい。受診時に進行しているがんが多い。明らかに増えているがん、膵がん、悪性リンパ腫。タバコと関係のない肺腺がんが増えている。がん登録だけでなく予後の把握も重要。

三木
患者の相談・支援で府全体のネットワーク作り。検診受診率の向上。手術療法、放射線療法の進歩。医師も含めコメディカルの育成。小児がんは拠点化必要。就労問題についてはcancer survivalの就労を模索。


1)予防と検診、2)がんと共に生きる、仕事をすることへの支援、3)小児がんの精神ケア、家族ケア、4)がん登録 個人情報との関連を整理。

安田
喫煙者も非喫煙者もタバコについて無知である。タバコの真実を知らせる必要がある。国際条約であるFCTCに基づいた喫煙対策を行うべき。分煙は意味がないので全面禁煙にすべき。未成年の防煙対策として、コンビニでのタバコ販売規制も必要。

安岡
口腔ケアの重要性。

柳原
府民の教育、標準的な治療の周知。

山田
計画に京都としての特徴を。日本のふるさと京都の仏教、文化を利用して、緩和ケアの中に取り入れる。

由井
乳がん検診 府下では専門医が少ない。乳がん検診の研修。就労問題。

中村
健康増進計画 第一次予防が大事。

佐藤
検診業務。セカンドオピニオンの件数が増加。しかも大学病院から来る人が多い。かかりつけ医の関わりが重要。

栗本
がんと結核の予防 未成年者喫煙防止教育に関心あり。

栗岡
がん患者団体の代表として、患者・家族の視点を大切にしてほしい。家族・遺族への支援も重要。
京都府の対策には喫煙者対策が欠落している。禁煙支援、防煙教育、受動喫煙防止のための環境整備を進めることが効果的ながん予防対策になる。

久見
普及啓発。

梶田
がん医療の均てん化 緩和ケア 病院と開業医の連携が必要。

小笠原
検診を受けたのにがんになったという人がいる。 検診の質、精度管理。

宇野
抗がん剤、麻薬の取り扱いの規制緩和。

内田
小中学生からのがん教育。

 

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